ヨガの開脚ポーズに憧れないで

以前に通っていたヨガ教室に身体がとても柔らかいインストラクターの女性がいました。両足を180度開脚しながら、お腹を地面にべったりとつけている姿、ヨガやバレー教室に通ったことがある人であれば一度は見たことがあるのではないでしょうか。その姿に憧れて一生懸命に練習する生徒さんは意外と多く、私の教室でもできるようになるにはどうすれば良いのかと尋ねてくる生徒さんもいます。

もちろん自らやらないですし、教えることもありません。もしプロのバレリーナになることが目的ならば話は別ですが。。

脚の開脚には股関節やその周囲の筋肉が大きく関わっています。股関節は身体の中で最も大きな関節であり、体重を支え、いわば身体のコアと言っても過言ではありません。人間が歩いたり、しゃがんだりなど足を動かす上で欠かせないものです。

そして、そもそも人間の関節にはある程度決まった可動域があり、股関節でいうと開いた両脚角度は大体90度までです。それ以上に開こうとすることは、関節を作る靭帯や軟骨にダメージを与えることにつながります。靭帯などは身体の骨組みを安定させるために非常に重要な役割を持ち、弱くなることで怪我などのリスクは高くなります。

歳を重ね筋力は低下していきます。それに加え靭帯が脆弱となると身体はもろく不安定なものになることは言うまでもありません。ストレッチも含め、その運動が自分の身体にとってどんな影響があるのかを理解することはとても大切です。いつまでも元気な身体でいてください。

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mayu

Mayu / 整形外科・心臓血管循環器内科看護師 、ヨガインストラクター 、パーソナルトレーナー、整体セラピスト

医療現場のリアルな知識を使って「最期まで自分の力で強く笑顔で生き抜く身体づくり」を指導する教室を藤沢市で運営。

幼少時代、血液の病に罹患し入院。その時お世話になった看護師に強い憧れを抱く。学生時代はアルバイトに明け暮れ、アメリカSD渡米。帰国後、企業へ就職するが看護師への夢が諦めきれず一念発起して看護師へ転身。内科から始まり、小児科、外科、心療内科、泌尿器科、整形外科、循環器内科、あらゆる分野にて網羅的に経験を重む。その一方、趣味で通っていたヨガ教室の講師に声をかけられインストラクターの道へ。養成学校入学した後ヨガインストラクター の資格を取得。2021年から教室をスタートさせる。